心理検査とは

 心理検査にはいくつかの方法があり、代表的なものに、質問紙法や投影法などといったものがあります。質問紙法は自己記入式(アンケートのようなもの)で得点を算出し評価するもので、投影法は抽象的な絵をご覧いただき、自由な反応を得点化し、評価するものです。有名な投影法の検査として、ロールシャッハテストが挙げられます。さまざまな心理検査を実施することで、われわれの特性(パーソナリティをはじめとした長期的に形成され、短期的に変動しないもの)や状態(気分や感情など短期的に変動するもの)を知ることができます。

本院でご利用いただける検査

状態を測定する検査

状態とは短期的に変動するものを指します。たとえば,気分や感情などといったものは状態に該当します。状態を測定する検査では,抑うつ(落ち込み)の程度や不安などを測定することで,ここ最近のこころのコンディションを理解します。

特性を測定する検査

特性とは長期的に作り上げられるもので,簡単には変動することのないものを指します。たとえば,性格などは特性に該当します。特性を測定する検査では,性格の特徴を測定することで,ご自身をより客観的に理解することを促します。

知的・認知的側面を測定する検査

知的側面(IQ)を測定する検査として、ウェクスラー式の検査(WISCやWAIS)があります。WISCは5歳~16歳対象の知能検査、WAISは16歳~90歳対象の知能検査です。
ウェクスラー式の検査では、さまざまな問題に回答していただくことで、その年齢における平均的な能力に満ち足りているかなどを評価することができます。

発達障害と検査との関係

 たとえば、発達障害を抱える場合、ある知的側面に特徴があることが臨床上、知られています。したがって、発達障害の評価を行う際に、ウェクスラー式の検査を用いることがあります。ただし、検査の結果だけど発達障害であるということを決定づけることは困難です。
 ウェクスラー式の検査のみならず、心理検査の結果はそれだけで何かを決定づけることはできません。専門医や臨床心理士、公認心理師などと連携し、より良く生きるためのひとつの材料にすぎません。しかしながら、その材料を手に入れる(検査結果を手に入れる)ことで、特徴をつかむことは可能です。
 ご自身の特徴をつかみたい、理解する助けとしたいなどといった場合、適する心理検査の組み合わせをご提案致します。なお、ご依頼内容によってはお引き受けできない場合もあります。まずはお気軽にご連絡ください。
 料金は検査の組み合わせや所見の有無により異なりますので、お問合せください。特にウェクスラー式の知能検査(WISC/WAIS)をお急ぎの場合もお問合せください。