本院では,子ども心理相談室を開設しております。お子様を対象に医学的な治療を行う際,専門の医師により十分に時間をかける必要があります。本院でも担当医師によっては「◯歳以下は診察できません」とお伝えせざるを得ないケースや専門の医療機関をご紹介するケースもあります。一方で心理的支援については比較的柔軟にお受けすることができます。もちろん,すぐに医療機関で治療を受ける必要があると判断される場合は例外です。心理的支援をお受けいただくことで,まずは安定していただき,お子様ご本人やお子様を取り巻く環境の課題を理解し,その課題を解決することで「生きやすさ」は向上します。安定して生きやすさを実感できることで,お子様ご本人もご家族も少しずつ変化できる可能性が期待されます。
本院を開設する際の目標として,「何とかつなぎたい」という想いを掲げました。学校でも家庭でも「もうこれ以上対処することができない」場合に,「何とかつなぎたい」と考えております。「つなぐ」というのは,お子様やそのご関係者の点を線につなぎ,将来に期待を持つこと,本院で対応できない場合,信頼できる機関へつなぐということです。できることは多くはないかも知れませんが,本院が,頼れる先,つながる先になれることを願っております。今回は子どもの支援というタイトルで,お子様を対象にコラムに記しましたが,「つなぐ」「つながる」は年齢に関わらずとても大切なことだと思います。ぜひつながって参りましょう!